六法ちゃん
新型コロナウィルスが猛威をふるう中、緊急事態宣言という言葉をよく聞くね。
メディアやSNSではさかんに、何故政府は緊急事態宣言を早く出さないのかという意見が聞かれるよね。
ひまわり先生
六法ちゃん
それについて政府は、ハッキリ回答してるように思えないけど、なんと言っているの?
まだ緊急事態宣言の発動要件(法律で定められた、宣言をするのに必要な条件のこと)を満たしていない、という説明をしているよ。
ひまわり先生
六法ちゃん
緊急事態宣言って、どんな時に出されるの?
六法ちゃん
どんなルールになってるのかな
3月に改正した新型インフルエンザ特措法が法的根拠になるんだよ。
ひまわり先生
新型コロナウィルス感染症が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼしているとき、または、そのおそれがあるものとして感染経路が特定できない、あるいは感染が拡大していると疑うに足りる正当な理由があるとき」(新型インフルエンザ等対策特別措置法附則第1条の2、第32条、同施行令第6条)
つまり、
ひまわり先生
①国民の生命や健康に著しく重大な被害を与える恐れがあって
②全国的かつ急速な蔓延により国民生活や経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある場合
②全国的かつ急速な蔓延により国民生活や経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある場合
という、この2つの要件に当てはまっている状況で、期間、区域、概要を定めて出されるものとされているよ。
ひまわり先生
六法ちゃん
なんか、すごく大変な時に出されるのはわかるけど、「恐れ」があるかないかの判断が難しそうだね。
そうだよね。
ひまわり先生
もちろん、緊急事態宣言が出されれば、政府に様々な権限を与えることになるわけだから、その発動要件をクリアしているかについては、かんたんに判断すべきではないよね。
ひまわり先生
六法ちゃん
でも、患者の数、死者の数がこんなに増えて、大規模イベントだけでなく身近なひとと会うことすら自粛されるまで追い込まれているわけだから、政府は、今こそためらわずに緊急事態宣言を出すべきなのでは?
本当にそうかな
ひまわり先生
六法ちゃんは、そもそも緊急事態宣言によって何ができるようになるのか、それにどのような効果が期待できるのか、知ってるかな?
ひまわり先生
六法ちゃん
何かに制限を加えて、ウィルスが広がらないようにする対策を実行できるんだよね。
六法ちゃん
でも、具体的にはよく知らない・・・。
その点を正確に把握しないまま緊急事態宣言が出れば何とかなると考えているのだとしたら、それはちょっと甘い考えかも知れないよ。
ひまわり先生
六法ちゃん
確かにそうだね。
六法ちゃん
緊急事態宣言を出せば、神風が吹いてみんなが助かる、というわけじゃないもんね。
六法ちゃん
じゃあ、具体的に調べないと。
六法ちゃん
ひまわり先生、そもそも緊急事態宣言を出した場合に、どんなことができるの?
緊急事態宣言を出した場合に、政府はこのような施策をとることができるんだ。
ひまわり先生
①外出自粛の要請
②学校、社会福祉施設、イベント会場の使用制限
③臨時医療施設の為の土地等の使用
④医薬品や食品など物資の売り渡しの要請
⑤生活関連物資等の価格の安定
②学校、社会福祉施設、イベント会場の使用制限
③臨時医療施設の為の土地等の使用
④医薬品や食品など物資の売り渡しの要請
⑤生活関連物資等の価格の安定
六法ちゃん
ヘェー!
六法ちゃん
個人への制限も、組織への制限も、それなりにありそうだね。
じゃあ、次回の記事で、現段階で緊急事態宣言が発令されたとして、それぞれの施策にどのような効果があるかを見ていこう。
ひまわり先生
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