アプリ開発で法律違反?


六法ちゃん、最近の健康ブームを受け、健康管理をするスマホアプリ、その名も『六法ちゃんの健康アプリ』を開発して、一儲けしようと考えました。

『六法ちゃんの健康アプリ』は、ユーザーのスマホにアプリをインストールしてもらって、ユーザーの氏名、年齢、性別等の情報や血圧情報等の生体情報、生活習慣等の情報等をユーザーに入力してもらったり、アプリの機能でユーザーから収集して、独自のプログラムで解析し、その結果をユーザーに提供するというサービスです。詳細については、六法ちゃんの仲間で話し合って決めていきます。

『六法ちゃんの健康アプリ』を実際に開発してから、法律違反が見つかるとアプリを提供することができなくなり、アプリの開発が無駄になってしまうため、六法ちゃんはアプリ開発の前にどのような法的な問題があるか検討することにしました。
法令リサーチが得意(というよりも、体に情報が蓄積されているまさに生き字引!)な六法ちゃんは、健康アプリで問題となりうる法律を調査したところ、大まかに以下の法律が問題となると考えました。

(1) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)
→アプリが「医療機器」に該当する場合、健康アプリは承認または認証を受ける必要が生じたり、広告が厳しく制限される等、同法上の制約を受けることになってしまいます。

(2) 医師法
→医師法17条は「医師でなければ、医業をしてはならない」と定めています。健康アプリで提供するサービスが「医業」に当たる場合、健康アプリは医師ではない(もちろん六法ちゃんも医師ではない。)ので、医師法違反となってしまいます。

(3) 個人情報保護法
→健康アプリを利用するユーザーの氏名、年齢、性別等の情報や血圧情報等の生体情報を収集して、独自のプログラムで解析したり、情報を医療機関や製薬会社と共有したりすることも視野に入れているため、どの情報が「個人情報」に該当するのか、該当した場合は、どのような手続を踏まえれば当該情報を利用できるのか等いろいろと問題となってきます。

いろいろな法律上の制約があって、六法ちゃんの前途は多難のようです。
『六法ちゃんの健康アプリ』はどのような仕様にすれば上の各法律に抵触しないでユーザーに提供することができるのでしょうか。

六法ちゃんのアプリ開発の奮闘は続きます。

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